ギヤヘッドの出力軸にプーリを直結してベルトで動力を伝達させたいのですが、ラジアル荷重が大きくなってしまいます。どのようにすればよいですか?
ラジアル荷重は、出力軸およびその軸受けに直接的な負荷として作用するため、寿命に影響を及ぼします。 ラジアル荷重が大きくなる場合の対策としては以下の2通りが考えられます。
1.ギヤ出力軸にラジアル荷重が直接かからないように機構を工夫する方法 ラジアル荷重がかからない機構例として、外部のベアリングで受けるような機構があります。 このようにすればベルトの張力や負荷によるラジアル荷重は直接ギヤヘッドに作用することがなくなります。 よって出力軸ベアリングの短期破損、出力軸の曲がりや繰り返し荷重による疲労破損等、ラジアル荷重の原因による不具合をなくすことができます。 ただし、ベアリング数を増やし、3点支持してしまうと中間ベアリングを支点としてラジアル荷重が加わる可能性があるため注意が必要です。 ギヤヘッド出力軸とプーリ回転軸の組み付けには、必ずフレキシブルカップリングを使用し、偏心、偏角を逃がすようにしてください。
2.直結の場合は許容ラジアル荷重が大きいギヤを選ぶ方法 取り付けスペース等の関係で直結にしなければならないときは、ギヤの許容ラジアル荷重が大きいものを優先して選定する必要があります。 許容ラジアル荷重が大きいギヤを選定する目安は、次の通りです。 ・取り付け角の大きいギヤを選定する ・許容トルクの大きいギヤを選定する (当社製品は許容トルクが大きいギヤは許容ラジアル荷重も大きくなる傾向にあります) ・遊星ギヤやハーモニックギヤを選定する (遊星ギヤ、ハーモニックギヤは構造上大きいベアリングが使用できるため、許容ラジアル荷重に強くなります) なお、プーリを直接取り付けされる場合は、その取り付け位置をギヤシャフトの根元に近くなるようにしてください。 |